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NAS   DiskStation DS415play(Synology Inc.)

2017. 9. 5

NAS(ナス)

NASは、Network Attached Storageの略です。


NASは、ネットワークを介してファイルを書込み/読出しするファイルサーバーに特化したサーバー機器です。

ネットワークを介してファイルを書込み/読出しする機器に、iSCSIがあります。これは、TCP/IP上にSCSIプロトコルを流しストレージを制御する規格です。


NASのターゲットは、小規模なネットワーク環境です。

ファイルサーバーは、Windows Server OSでも構築できますが、Windows Server OSだけでも10万円以上、CAL等をを含めると導入コストが高価となる為、小規模なネットワーク環境ではコストが見合いません。


また、一般家庭でも、複数のPCでデーターを共有したり、ダーターのバックアップ先として、NASを活用します。

NASで使われるOS

NASで使われるOSには主に、

  • UNIX互換OS(Linuxなど)
  • Windows Storage Server

があります。


Windows Storage ServerのNASはLinux版に比べ高価ですが、ユーザー数が数十人以上の環境にも耐えられる製品があります。


RAID

ハードディスク(HDD)の耐久性が向上してきてはいますが、他の部品に比べ寿命が短い部品でもあります。従って、NASのデーターをバックアップする必要があります。

一方、現在では、ディスクの容量がテラバイト以上と大容量化しています。この為、DVDなどのメディアを使ったバックアップが難しくなってきています。


RAIDは、複数のHDDを仮想的にひとつのHDDとし、HDDが1台故障してもデーターが失われないようにするシステムです。


RAIDは、論文により、RAID1〜RAID5の5種類が提唱されました。この中で最も利用されているのは、RAID1、RAID5となります。また、RAID5を拡張したRAID6も定義されています。


RAID1

ミラーリングとも呼ばれます。

RAID1は、2台のHDDを仮想的にひとつのHDDとし、それぞれのHDDに同じデーターを書き込みます。1台のHDDが故障しても残りの1台でデーターの書込み/読出しが可能となります。


RAID5

RAID5は、3台のHDDを仮想的にひとつのHDDとし、データーを「HDDの台数-1」に分割して、各HDDに書込みます。残りの1台のHDDには、分割したデーターの内一つが喪失してもデーターを復元可能なデーター(パリティ)を書込みます。また、パリティは、特定のHDDではなく、データーの毎に構成しているHDDに分散されます。このパリティにより、HDDが1台故障してもデーターの書込み/読出しが可能となります。


RAID5は、3台以上のHDDで構成できますが、故障は1台のHDDまでです。つまり、5台のHDDで構成しても故障が許されるのは、1台までです。2台以上のHDDが故障した場合、データーの書込み/読出しは出来ません。


パリティは、データーを書込む時に生成(パリティ演算)されます。この為、RAID1に比べ書込みが遅くなります。また、読出しもデーターを復元する処理が発生する為、RAID1に比べて遅くなります。


RAID5は、HDDの容量が小さく値段が高い時代に、少ないHDDの台数で容量を稼ぐ為に考えられました。しかし、HDDの容量大きくなり、価格も安くなってきている現在では、処理に負荷がかかるRAID5を選択する必要性も低くなっています。


RAID0

ストライピングをRAID0と呼ばれます。


RAID0は、2台以上のHDDを仮想的にひとつのHDDとし、データーを「HDDの台数」に分割して、各HDDに書込みます。


RAID0では、単にデータを分割するだけでRAID5のようなパリティ演算処理はないので、書込み/読出し時の速度低下はあまりありません。反対に、1台辺りの書込み/読出しデーターのサイズが小さくなる為、速度が早くなります。

ベンチマークテストの結果を良くする為に使われるケースがあります。


ただし、HDDが1台故障しても、データーは失います。この為、RAID本来の目的であるダーターの冗長性ないので、NASで使われることは無いでしょう。


縮退/ディグレードとリビルド

RAID1やRAID5で、HDDが1台故障して稼働している状態を、縮退、ディグレードと呼ばれます。


この状態でさらに1台HDDが故障すると、データーを失ってしまいます。従って、その前に、故障したHDDを交換し、RAID1やRAID5を再構築する必要があります。RAIDの再構築を、リビリドと言います。


DiskStation DS415play(Synology Inc.)

NAS

運用中のNASです。現在の最新モデルは、DS416playです。

Synology Inc.


DS415playを選んだ理由

DS415playは、MicrosortのOneDriveのデーターとNAS独自に同期できる機能があるので選定しました。

OneDriveは、Microsoft アカウントがあれば、無料で5GB利用出来ますが、Office 365 Soloを契約すると1Tバイト利用できます。

また、OneDrivのデーターは、PCのローカルディスクにも保存し同期されます。この為、ノートPCなどのディスク容量が256Gバイトと少ない場合、OneDriveの全てのデーターを同期する事が出来なくなります。かといって、ブラウザでのアップロード/ダウンロードでは作業性が極端に悪くなります。


これを解決するため、ディスク容量の大きいNASにデーターを書込み、NASがOneDriveと同期することが可能なNASを導入しました。



DS415playにOneDriveと同期する機能を追加する

DS415playは、MicrosortのOneDriveのデーターとNAS独自に同期できる機能があるので選定しました。

NAS

DS415playは、パッケージセンターからアプリケーションをインストールする事でファイルサーバー以外の機能を追加できます。しかも、最初から付加機能固定的に実装されているのではなく、追加・削除が任意に可能です。

NAS

Cloud Syncをインストールする事で、DS415playが、OneDriveなどのオンラインストレージとの同期が可能となります。

NAS